語学力を上達させる前に必要な日本語コミュニケ—ション

仕事柄、私は留学や短期語学研修を希望する学生さんと話しすることがあります。その際に雑談をすることも多々あるのですが、学生さんの中には「昨日は何していたんですか?」と私が質問しても「これといって特にないです」といった感じで答えてくる人が少なくありません。おそらく、友人同士での会話でこういったやり取りをしている人は多いでしょう。しかし、本当に何もしていなかった人なんてまずいません。食事1つ切り取っても、「自炊した」だとか「外食した」、「夕飯を食べなかった」、など複数のパターンがあるはずです。更に自炊した人は「いつも自炊している」や「料理が得意だ」というバックヤードがあります。しかしながら、私たちは日常でそこまで言うことをしなければ、相手に聞くこともしません。しかし、英語を学ぶにあたっては、こういった取り留めのない質問に対してしっかりと受け答えすことが重要です。
私は留学希望の学生さんによく言ってるのは「上達したいならキレイな文章でなくてもいいし、文法が間違ってもいいから積極的に色々と外国の人とコミュニケーションを取りましょう」ということです。何故なら、英語はコミュニケーションを取れば取るほどにスキルが上がっていくからです。どのようなこともそうですが、人間は反復して物事を経験していくと、それが身に染みていきます。英語も然りです。では前述の「昨日は何していたんですか?」に対して「特にないです」と答えた場合はどうでしょうか。そこで会話が止まってしまいます。それはつまりあなたとコミュニケーションを取るつもりはありませんという意思の表れにもなりかねません。だからこそ、日頃から反復してコミュニケーションスキルを高めていく必要があるのです。私がいた大学の教授の言葉を借りますが、日本語で色々と伝えなければ英語で伝えることなんて出来ません。語学力の上達はまず日本語での日常会話位にありということです。

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